Q&A

「ばね」に対する一般的なQ&A集です。
ユーザーの皆様から頂いた質問も吟味し掲載していく予定です。

材料

Q1:ばね材料の使用温度の限界はどのぐらいですか。
A1:下記の通りです。

材料 記号 温度℃
ピアノ線 SWP 120
ばね用ステンレス鋼線 SUS304 250
インコネルX-750 NCF-750 450

Q2:ステンレス鋼の磁性について。
A2:SUS304はオーステナイト系のステンレス鋼で、溶体化(約1200℃から急冷)した状態では非磁性であるが、ばね用鋼線では冷間加工により一部がマルテンサイト化し弱い磁性を帯びます。 SUS316は、冷間加工による磁性の増加はSUS304に比べて小さいために非磁性と呼ばれています。


Q3:ばね用ステンレス線とピアノ線の簡単な見分け方はありますか。
A3:マグネットに付着する磁性の強さは、ステンレス線とピアノ線では大きく違います。また、ステンレス線の表面肌の輝きは、ピアノ線に比べてややにぶい光沢をしているのが普通です。

その他ばねについて

Q1:ばねの繰り返し寿命はどのくらいですか。
A1:ばねの繰り返し寿命は、使用状況により著しく変化します。
標準的なばねについては、 圧縮ばねで全タワミ、引張ばねで最大伸び、ねじりばねで使用角度の80%以内の使用ではコイル部分で 約100万回を目安としているものが多い様です。但し、一般的に引張ばねやねじりばねにおけるフック部やアーム部根もとには 応力集中がおきやすく寿命に大きく影響されます。


Q2:コイルスプリングの巻方向の見方を教えてください。
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A2:巻方向は、端末を起点にして時計の針の回転方向に巻かれているものを右巻、その逆が左巻です。一般的に図面などの指示がない場合は、右巻です。


Q3:ばねの熱処理について教えてください。
A3:熱間で成形する大型のばねは、焼入れの後に必要な硬度にするための焼もどしの熱処理を行います。常温で成形する小物ばねは、加工による残留応力の除去と、ピアノ線やステンレス線などの特性を改善するために低温焼なましの熱処理を行います。

圧縮ばね

Q1:巻数とその数え方を教えてください。
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A1:巻数には、総巻数と有効巻数を座巻数があります。総巻数とは、ばねに巻かれている部分の端から端までの全巻数のことです。有効巻数は、ばね定数の計算に用いる巻数です。

 

有効巻数=総巻数-両端の座巻数

座巻数は、通常各1巻です。
この場合の有効巻数は、総巻数から-2になります。


Q2:端面の研削有無はどのような形ですか。
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A2:写真左が端面を研削したもの。右は研削無しのものです。

引張ばね

Q1:フックの形状と対向角度について教えてください。
A1:下記画像を参考にしてください。

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Q2:フック部分でよく折れますが、なぜですか。
A2:フックの立ち上がり曲げ部分には、引張るために生ずる曲げ応力とばねとしてのねじり応力も同時に生ずるのでどうしても全体として応力が大きくなります。この応力集中が、折損の原因とされることが多いようです。

ねじりばね

Q1:コイルの内径のシャフト(案内棒)は、どのぐらいでよいのですか。
A1:ばねを巻込む方向にねじると内径が減少します。このため案内棒の直径は、コイル内径の90%程度に選ぶのが通常です。